さよなら、ブルートレイン
 特に、体育大会、遠足、文化祭などのイベントがあると、毎回必ずサボって、あてもなく単車を転がすのはお約束。

 高校生になってしばらくした頃から、クラスメイトは私に敬語で話すようになった。
「なんか彼女、怖くない?裏でヤバいことしてそう」
 そんな陰口も耳にしたことがある。
 もはや、互いに心を開く気など1ミリもない。

 2年生の頃に赴任してきた現国の先生は、まだ若く、見てくれもよく、陽気で、典型的な人気者といったタイプ。
 何故か、先生はやたら私に構ってきた。
 そのことで変に注目されるのが嫌で、迷惑だった。


 3年生になり、新しいクラスでは、私が援助交際をした挙句、妊娠したという噂がまことしやかに囁かれた。
 教師らは、まさか私に限ってそれはないと思ってはいるようだが、担任も、完全に知らん顔をしていた。
 噂で盛り上がるクラスメイトに対しても、私に対しても。
< 4 / 11 >

この作品をシェア

pagetop