白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
「そうも言ってあげられないよ。悠真君、悠真君!」

相当眠っているのか、悠真先生は目を開けてもぼーっとしている。

「もうっ!天音さん、目を覚ましたわよ!」

「えっ!」

その一言で悠真先生は飛び上がるように起きた。

「美玖!」

「おはよう、先生。」

私の顔を覗き込んだ悠真先生は、安心したように椅子に座ると、顔を両手で覆った。

「よかった。」

「悠真先生?」

「……よかった。本当によかった。」

私は何だか、可笑しくなってしまった。

麻酔から目が覚めたくらいで、なんか大袈裟。

「そんなに感動するところ?」

そう言うと鷲尾先生が、悠真先生の代わりに答えた。

「天音さん、2日ぐらいずっと寝ていたのよ。」

「2日?」

「手術を受けたのが、一昨日。昨日の夜目を覚ますはずが覚まさなくて、悠真先生心配してたのよ。」
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