白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
「天音美玖さん。」

「はい。」

彼女の目を真っ直ぐ見る。

周りが俺達の事を見ていく。

でも、俺にはそんなの関係なかった。

「どうか、俺と一緒に残りの人生を、共に歩んで下さい。」

美玖は息を呑んだ。

「俺があなたを幸せにします。」

彼女の目に涙が浮かんだ。

「結婚、してください。」

彼女がうんと頷き、俺を抱きしめた。

見ていた周りの人からは、小さいけれど温かい拍手を貰った。

「ありがとう、悠真さん。」

「ううん、俺こそありがとう。」

立ち上がると、里奈さんに背中を押された。

「よく言ったわね。見直したわ。」

「おめでとう、渡部先生。」

篠田先生も笑顔で拍手してくれた。

俺はこの日の事を、一生忘れないだろう。
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