白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
そして半年後、俺と美玖は小さな教会で、結婚式を挙げた。

式には、里奈さんや篠田先生、あの黒川先生も出席してくれた。

気になるのは、美玖のお父さんだった。

結婚の挨拶に行った時も、うんとだけ頷いたお父さん。

そして俺は、ネイビーのタキシードに着替え、美玖のいる控室に行った。

「失礼します、花婿さん来ましたよ。」

ドアが開くと、そこには白のウェディングドレスを着た美玖がいた。

髪には、あの小さな白い花が、飾ってある。

「悠真さん。」

「……綺麗だよ、美玖。世界中の誰よりも。」

美玖を抱きしめようとした時だ。

お父さんがわざとらしく、咳ばらいをした。

「まだ、君のモノじゃないからね。」

「……あ、はい。」

なぜか俺は返事してしまい、美玖に触れる事はできなかった。
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