君を守る契約
その日の夜、スマートフォンが震えた。
画面に表示された幸也の名前を見て、胸がきゅっと締まる。
【姉ちゃん、体調どう?】
【ちゃんと食べてる?】
【無理してない?】
短いメッセージが、立て続けに届く。
【大丈夫だよ】
【心配しなくていい】
そう返しても、少し経つとまた通知が鳴る。
【本当に?】
心配性になってしまった幸也にエコーの動画を添付するとそれを見てすぐに反応が返ってきた。
【うおぉ、めちゃくちゃ大きくなってるじゃん。動いててかわいいな】
【うん。順調って先生にも言われたから大丈夫だよ】
幸也の反応が目に見えるようでクスっと笑ってしまった。
幸也は今回のことでものすごく落ち込み、一時は医師になるのは諦めるとまで言い出し本当に心配した。お金はマンションを売ればなんとかなる。両親だって私たちがそうしたことで怒るわけがない。むしろそんなことで今までの努力を無にしてほしくない。私は何度となく幸也を説得した。なりたくないのなら仕方がないが、お金が理由で諦めるのは意味が違う。何度も話し合い、ようやく幸也は前を向いてくれた。
あれからは今まで私が心配ばかりしていたはずが、反対に幸也に心配されてばかりになってしまった。
【何かあれば絶対に言ってよ。嘘はつくな。俺がすぐに駆けつけるから大丈夫だからな】
私が守らなきゃ、と思っていたはずの幸也が生意気にもこんなことを言うようになるなんて大人になったなと感じてしまう。
画面に表示された幸也の名前を見て、胸がきゅっと締まる。
【姉ちゃん、体調どう?】
【ちゃんと食べてる?】
【無理してない?】
短いメッセージが、立て続けに届く。
【大丈夫だよ】
【心配しなくていい】
そう返しても、少し経つとまた通知が鳴る。
【本当に?】
心配性になってしまった幸也にエコーの動画を添付するとそれを見てすぐに反応が返ってきた。
【うおぉ、めちゃくちゃ大きくなってるじゃん。動いててかわいいな】
【うん。順調って先生にも言われたから大丈夫だよ】
幸也の反応が目に見えるようでクスっと笑ってしまった。
幸也は今回のことでものすごく落ち込み、一時は医師になるのは諦めるとまで言い出し本当に心配した。お金はマンションを売ればなんとかなる。両親だって私たちがそうしたことで怒るわけがない。むしろそんなことで今までの努力を無にしてほしくない。私は何度となく幸也を説得した。なりたくないのなら仕方がないが、お金が理由で諦めるのは意味が違う。何度も話し合い、ようやく幸也は前を向いてくれた。
あれからは今まで私が心配ばかりしていたはずが、反対に幸也に心配されてばかりになってしまった。
【何かあれば絶対に言ってよ。嘘はつくな。俺がすぐに駆けつけるから大丈夫だからな】
私が守らなきゃ、と思っていたはずの幸也が生意気にもこんなことを言うようになるなんて大人になったなと感じてしまう。