用済みだと捨てたのはあなたです、どうかおかまいなく~隣国で王子たちに愛されて私は幸せです~
その話を聞いて、エレインはハッとする。
浮かんできた考えに、胸の底がすーっと冷えていくのを感じて手で押さえた。
「あの指輪が母の形見で、私が常に身に着けているものだというのを知るのは、おそらく家族だけです……」
自分に興味のなかった王太子は知らないだろう。
だとすれば、家族の誰かが自分を殺そうと、暗殺者を金で雇ったということになる。
(そうまでして、私が疎ましかった……?)
こうして離れてもなお、疎まれ憎まれるとは思ってもいなくて胸が痛い。
「そうか……、その可能性も捨てずに、指輪の行方を追ってみよう。精霊と契約した指輪が他人の手に渡ったら危険だ」
「そうなのですか?」
「あぁ、一度契約した指輪は、契約者以外でも力が使える可能性があると本に書かれていた。だから、そのことに気づかれる前に取り戻したいのだが……」
知らない事実に、エレインは驚いた。
自由に力を使っているのにも関わらず、この力について自分がなにも知らないことを歯がゆく感じていた。
「あの、今度あの本を見せていただけませんか? 精霊の力について、詳しく知りたいのですが」
精霊の力で、一体どんなことができるのか、自分の知らない力の使い道が本に書かれているのではないかと考える。
(もっと殿下やたくさんの人の役に立てるかもしれないわ)
力の近い道が増えれば、アランだって喜んでくれるはずだ。
しかし、エレインの予想とは異なる反応が返ってきた。
「……それはできない。必要なことは、俺がきみに伝えるから」
「はい……わかりました」
ずん、と空気が重たくなり、エレインは俯く。
(そうよね、そもそも王族にしか閲覧が許されていないものだもの……これ以上踏み入るなんて烏滸がましいにもほどがあるわ)
「とりあえず、犯人の意図がはっきりするまで、エレインの安否については公にはしないことにする」
エレインの毒殺未遂事件については箝口令が敷かれ、人の出入りも厳しく制限されることになった。
浮かんできた考えに、胸の底がすーっと冷えていくのを感じて手で押さえた。
「あの指輪が母の形見で、私が常に身に着けているものだというのを知るのは、おそらく家族だけです……」
自分に興味のなかった王太子は知らないだろう。
だとすれば、家族の誰かが自分を殺そうと、暗殺者を金で雇ったということになる。
(そうまでして、私が疎ましかった……?)
こうして離れてもなお、疎まれ憎まれるとは思ってもいなくて胸が痛い。
「そうか……、その可能性も捨てずに、指輪の行方を追ってみよう。精霊と契約した指輪が他人の手に渡ったら危険だ」
「そうなのですか?」
「あぁ、一度契約した指輪は、契約者以外でも力が使える可能性があると本に書かれていた。だから、そのことに気づかれる前に取り戻したいのだが……」
知らない事実に、エレインは驚いた。
自由に力を使っているのにも関わらず、この力について自分がなにも知らないことを歯がゆく感じていた。
「あの、今度あの本を見せていただけませんか? 精霊の力について、詳しく知りたいのですが」
精霊の力で、一体どんなことができるのか、自分の知らない力の使い道が本に書かれているのではないかと考える。
(もっと殿下やたくさんの人の役に立てるかもしれないわ)
力の近い道が増えれば、アランだって喜んでくれるはずだ。
しかし、エレインの予想とは異なる反応が返ってきた。
「……それはできない。必要なことは、俺がきみに伝えるから」
「はい……わかりました」
ずん、と空気が重たくなり、エレインは俯く。
(そうよね、そもそも王族にしか閲覧が許されていないものだもの……これ以上踏み入るなんて烏滸がましいにもほどがあるわ)
「とりあえず、犯人の意図がはっきりするまで、エレインの安否については公にはしないことにする」
エレインの毒殺未遂事件については箝口令が敷かれ、人の出入りも厳しく制限されることになった。