用済みだと捨てたのはあなたです、どうかおかまいなく~隣国で王子たちに愛されて私は幸せです~
「もちろん。せっかくエレインを独り占め……ではないな、テオと二人占めできる貴重な機会だしね」
(二人占めだなんて……。私が気にしないように言ってくれているだけよね)
ついついアランの言動に喜びそうになる自分を戒める。
「うー!」
「ほら、テオもご機嫌だ。さ、行こう」
待機していた馬車の御者に言付けてから、三人は市場へと繰り出した。
自国でも街の市場に行ったことのないエレインは、見るもの全てが珍しく、目を輝かせて喜んだ。
「あれはなんですか?」
「飴細工だね。水あめでできているから食べれるんだよ」
「綺麗すぎて食べれませんね……」
「あうー! まっ、んまっ」
テオが飾ってある飴細工の一つを指さした。
「くまさんがほしいのですか?」
「ん!」
「よし、待ってろ」
アランがそれを買ってきてテオの手に持たせれば、琥珀色のつやつやしたそれを大きな瞳でまじまじと見つめた。
目をキラキラさせるテオを見て、エレインとアランも嬉しくなって微笑みあった。
「――ちょっとそこのご夫婦!」
大きな声に反射的に振り向くと、飴細工とは反対側の露店の女性店主がにこやかな顔でこちらをて招いていた。
エレインが周りをきょろきょろと見回していると、「茶髪の美人さん、あんただよ!」とエレインを見て笑う。
(ご、ご夫婦って……!)
アランと夫婦に間違えられたのだと気付き、エレインの顔に熱が集まる。
「あ……、いえ、その、ちが」
「ちょっとごらんよ! 若い子に人気のがあるんだよ、見てっておくれ」
「ぜひ見せてもらおうか」
アランに背をそっと押されて、エレインは露店の前に誘導されてしまう。
(えぇ……否定しないの?)
戸惑いながらも、エレインは品物に目をやる。
そこには、木で作られた工芸品が並んでいる。
「わ、すごい。綺麗……」
「そうだろう、南のリンデル地方の工芸品でね、磨いた貝殻を埋め込んだ螺鈿細工ってやつさ。まぁちょーっと値は張るけど、職人が一つひとつ丹精込めて作った一級品だよ」
(二人占めだなんて……。私が気にしないように言ってくれているだけよね)
ついついアランの言動に喜びそうになる自分を戒める。
「うー!」
「ほら、テオもご機嫌だ。さ、行こう」
待機していた馬車の御者に言付けてから、三人は市場へと繰り出した。
自国でも街の市場に行ったことのないエレインは、見るもの全てが珍しく、目を輝かせて喜んだ。
「あれはなんですか?」
「飴細工だね。水あめでできているから食べれるんだよ」
「綺麗すぎて食べれませんね……」
「あうー! まっ、んまっ」
テオが飾ってある飴細工の一つを指さした。
「くまさんがほしいのですか?」
「ん!」
「よし、待ってろ」
アランがそれを買ってきてテオの手に持たせれば、琥珀色のつやつやしたそれを大きな瞳でまじまじと見つめた。
目をキラキラさせるテオを見て、エレインとアランも嬉しくなって微笑みあった。
「――ちょっとそこのご夫婦!」
大きな声に反射的に振り向くと、飴細工とは反対側の露店の女性店主がにこやかな顔でこちらをて招いていた。
エレインが周りをきょろきょろと見回していると、「茶髪の美人さん、あんただよ!」とエレインを見て笑う。
(ご、ご夫婦って……!)
アランと夫婦に間違えられたのだと気付き、エレインの顔に熱が集まる。
「あ……、いえ、その、ちが」
「ちょっとごらんよ! 若い子に人気のがあるんだよ、見てっておくれ」
「ぜひ見せてもらおうか」
アランに背をそっと押されて、エレインは露店の前に誘導されてしまう。
(えぇ……否定しないの?)
戸惑いながらも、エレインは品物に目をやる。
そこには、木で作られた工芸品が並んでいる。
「わ、すごい。綺麗……」
「そうだろう、南のリンデル地方の工芸品でね、磨いた貝殻を埋め込んだ螺鈿細工ってやつさ。まぁちょーっと値は張るけど、職人が一つひとつ丹精込めて作った一級品だよ」