用済みだと捨てたのはあなたです、どうかおかまいなく~隣国で王子たちに愛されて私は幸せです~
「ただでさえ今だって、テオの相手とハーブの世話と薬の製造と手一杯なのに、そこにさらにリゼット夫人からの依頼だなんて……」
「私なら、大丈夫です……。こう見えて体は丈夫なんですよ。風邪だって滅多にひきませんし」
エレインは両手で拳を作って、元気なことをアピールしてみせる。
笑ってくれると思った彼の表情は、反対に眉尻が下がり悲しさを増してしまい、エレインまで悲しくなる。
(そんな顔をさせたいわけじゃないのに……)
元気アピールが失敗に終わり、この手をどうすれば良いかおろおろしていると、不意に頬になにかが触れた。
それがアランの指だということに遅れて気付いたエレインは、そのまま体が固まってしまった。
彼はそのまま、親指でエレインの目元を優しくなぞる。
「また隈が濃くなってる」
「え……あ……」
瞳を覗き込むようにして、近づいてくるアランの顔から目を逸らせない。
晴れ渡る夏空のような色をした瞳は、木陰でもその明るさを損なうことなくエレインを見つめる。
「きみがやりたいというなら反対はしないよ。だけど、きみが倒れてしまわないかが心配だ」
触れた指から、アランの温度が伝わってきて、エレインの心臓が悲鳴をあげていた。
(む、無理……)
「いいかい、エレイン。これだけは約束して。決して無理せず、すべてを自分一人でやろうとしないで、俺や周りを頼ること。いい?」
「は……はい……、ぜ、善処します。……? あ、あの、」
話が終わったはずなのに、アランの手は離れていかないどころか、じっと瞳を覗き込んでくるアランに、エレインは戸惑う。
(早く、解放して……)
「エレインの瞳は、本当に綺麗な色をしているね」
(綺麗なのは、殿下の瞳ですから!)
「そん、なことを言うのは、殿下くらいです」
「そうなんだ? こんなに美しいのに。……だけど俺だけが知っていればいいよ。きみがこれ以上注目されても困るから」
(私が誰に注目されるというのかしら。殿下は私を買い被り過ぎよ)
「……この瞳には、一体なにが見えているんだろうね?」
「私なら、大丈夫です……。こう見えて体は丈夫なんですよ。風邪だって滅多にひきませんし」
エレインは両手で拳を作って、元気なことをアピールしてみせる。
笑ってくれると思った彼の表情は、反対に眉尻が下がり悲しさを増してしまい、エレインまで悲しくなる。
(そんな顔をさせたいわけじゃないのに……)
元気アピールが失敗に終わり、この手をどうすれば良いかおろおろしていると、不意に頬になにかが触れた。
それがアランの指だということに遅れて気付いたエレインは、そのまま体が固まってしまった。
彼はそのまま、親指でエレインの目元を優しくなぞる。
「また隈が濃くなってる」
「え……あ……」
瞳を覗き込むようにして、近づいてくるアランの顔から目を逸らせない。
晴れ渡る夏空のような色をした瞳は、木陰でもその明るさを損なうことなくエレインを見つめる。
「きみがやりたいというなら反対はしないよ。だけど、きみが倒れてしまわないかが心配だ」
触れた指から、アランの温度が伝わってきて、エレインの心臓が悲鳴をあげていた。
(む、無理……)
「いいかい、エレイン。これだけは約束して。決して無理せず、すべてを自分一人でやろうとしないで、俺や周りを頼ること。いい?」
「は……はい……、ぜ、善処します。……? あ、あの、」
話が終わったはずなのに、アランの手は離れていかないどころか、じっと瞳を覗き込んでくるアランに、エレインは戸惑う。
(早く、解放して……)
「エレインの瞳は、本当に綺麗な色をしているね」
(綺麗なのは、殿下の瞳ですから!)
「そん、なことを言うのは、殿下くらいです」
「そうなんだ? こんなに美しいのに。……だけど俺だけが知っていればいいよ。きみがこれ以上注目されても困るから」
(私が誰に注目されるというのかしら。殿下は私を買い被り過ぎよ)
「……この瞳には、一体なにが見えているんだろうね?」