ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
26.ただのメイド
アリアとセドリックは、地下書庫から大広間へと連行された。
「第一宰相、セドリック・グレイヴナー。貴殿は国家反逆の疑いにより拘束されることとなった」
セドリックの手首には、すでに鉄の拘束具が嵌められている。
それが彼を罪人だと強く印象づけているようで、その姿と宣告される言葉の重さにアリアは背筋が凍った。
大広間には監察局長を筆頭に、監察官や王政側の高官、警備の近衛兵たちがずらりと並び、その視線はセドリック一人に注がれている。
「…どうして………」
誰に届くでもない呟きが、アリアの喉から漏れた。
何か反論したいのに、この広間を覆う空気にのまれそうだった。
「容疑の内容は、偽造硬貨に関する無許可での外部調査依頼、虚偽申請による機密区域への立ち入り……」
「それだけで国家反逆罪か?」
セドリックが薄く笑う。
「それだけではない。王政を混乱に陥れかねない偽造硬貨事件の調査を、許可なく独断で進めていた」
「監察局の調査結果がアテにならなかったからな」
「……口を慎め」
局長は怒りを堪えながら、一枚の文書を掲げた。
「これは、先日エレナ・クラヴィス嬢宛てに届いた書簡だ。送付元はマルタユ帝国。我が国と国交のない――仮想敵国だ」
「……!!」
アリアの肩がわずかに揺れた。
見覚えのある書体、濃紅色の封蝋――間違いない。
昨日ユーリに託したはずの、マルタユ帝国からの書簡だった。
(どうして!?処理してくれるって言ったのに……!)
「第一宰相、セドリック・グレイヴナー。貴殿は国家反逆の疑いにより拘束されることとなった」
セドリックの手首には、すでに鉄の拘束具が嵌められている。
それが彼を罪人だと強く印象づけているようで、その姿と宣告される言葉の重さにアリアは背筋が凍った。
大広間には監察局長を筆頭に、監察官や王政側の高官、警備の近衛兵たちがずらりと並び、その視線はセドリック一人に注がれている。
「…どうして………」
誰に届くでもない呟きが、アリアの喉から漏れた。
何か反論したいのに、この広間を覆う空気にのまれそうだった。
「容疑の内容は、偽造硬貨に関する無許可での外部調査依頼、虚偽申請による機密区域への立ち入り……」
「それだけで国家反逆罪か?」
セドリックが薄く笑う。
「それだけではない。王政を混乱に陥れかねない偽造硬貨事件の調査を、許可なく独断で進めていた」
「監察局の調査結果がアテにならなかったからな」
「……口を慎め」
局長は怒りを堪えながら、一枚の文書を掲げた。
「これは、先日エレナ・クラヴィス嬢宛てに届いた書簡だ。送付元はマルタユ帝国。我が国と国交のない――仮想敵国だ」
「……!!」
アリアの肩がわずかに揺れた。
見覚えのある書体、濃紅色の封蝋――間違いない。
昨日ユーリに託したはずの、マルタユ帝国からの書簡だった。
(どうして!?処理してくれるって言ったのに……!)