ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
 * * *


 ――ユーリが、自分と同じようにループしている。

 その事実にアリアはただただ呆然としていた。
 心臓の音が耳の奥でうるさく響く。

 アリアの脳裏に、五回目(こんかい)でのユーリとの初対面の記憶がよぎる。いつもより気安くて気の置けない同期――そんな距離の詰め方をしてきたのは初めてだった。

(……そういうこと、だったの……?)

 信頼を得るための計算された距離感。
 アリアが必死にひた隠していたものに、ユーリはとっくに気づいていたのだ。

「未来を変えたかったのは、俺もなんだよアリア」

 その言葉に、アリアの視線が揺れる。

「何度繰り返しても、クラヴィス嬢を陥れるまでに時間がかかりすぎる。だから五回目は根本的にすべてを変えようと思った。もっと王宮の中枢――監察局や警備隊に俺たちの勢力を増やしておくことにした」

(まさか……この世界の宰相がセドリック様だったのは——)

 顔色の変わったアリアを見て、ユーリは微笑んだ。

「そう、前任だった老宰相がいたけど病死してもらった。俺たちの手で」

「……セドリック様が宰相につくのも計画のうちだったの?」



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