ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
「アリア!よかった、全然戻ってこないから探してたんだよ!」

 慌ただしい声に振り返ると、ロレッタが心配そうに駆け寄ってきていた。

「どうしてここが…」

「ライナスさんの従者の人が、伝言を伝えに来てくれたの」

 小走りで近づいてきた彼女は、アリアの顔を見てほんの少し眉をひそめたが、詮索するようなことは言わなかった。
 ただ優しく「お疲れさま」と言って、そっと隣りに並んでくれる。

「ちょうど見張りの交代時間みたいで監視の目が緩いから、今のうちに戻ろう?」

「……うん」

 かろうじて笑顔を作りながら、アリアは答える。

 振り返ると、ユーリの姿は闇に溶けるように消えていた。



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