ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
その表情はポカンと言っても過言ではない。
理知的で隙のない男が、今まさに完全に思考がフリーズしている。
「……尊いとは、どういう意味だ?」
「えっ!?」
ようやく我に返ったアリアが飛び上がったように振り向くと、セドリックはあくまで真面目な顔でこちらを見ていた。
「だって見てくださいよあのお二人を……!!」
アリアは中庭を指さして声を弾ませる。
花咲く庭園の真ん中で、エレナとミカエルが寄り添い、静かに笑い合っていた。
その様子を見て、アリアは目を潤ませる勢いで手を胸元に当てる。
「殿下があんなふうに微笑んで、エレナ様が頬を染めて!これが尊くないわけないじゃないですか!?」
言葉を熱く紡ぐその表情は、あまりに真剣だった。
(…今、俺の存在を完全に忘れていたな)
つい先ほどまで自分に対して警戒の色を見せて、怯えたような声で弁解していたというのに。今の彼女は、完全にミカエル殿下とエレナ嬢にしか意識が向いていない。
「…………」
王宮内の人事はすでに頭に入れてある。
アリアが以前、どの部署にいてどの寮に所属していたかもすでに確認済みだ。
ライナスの報告によれば、アリアがエレナ嬢付きのメイドになったのは数日前のこと。それ以前にクラヴィス家との関わりも殿下との接点も記録に残っていない。
(……それでいて、ここまであの二人に執着するものか?)
セドリックは思わず小さく息をついた。
理知的で隙のない男が、今まさに完全に思考がフリーズしている。
「……尊いとは、どういう意味だ?」
「えっ!?」
ようやく我に返ったアリアが飛び上がったように振り向くと、セドリックはあくまで真面目な顔でこちらを見ていた。
「だって見てくださいよあのお二人を……!!」
アリアは中庭を指さして声を弾ませる。
花咲く庭園の真ん中で、エレナとミカエルが寄り添い、静かに笑い合っていた。
その様子を見て、アリアは目を潤ませる勢いで手を胸元に当てる。
「殿下があんなふうに微笑んで、エレナ様が頬を染めて!これが尊くないわけないじゃないですか!?」
言葉を熱く紡ぐその表情は、あまりに真剣だった。
(…今、俺の存在を完全に忘れていたな)
つい先ほどまで自分に対して警戒の色を見せて、怯えたような声で弁解していたというのに。今の彼女は、完全にミカエル殿下とエレナ嬢にしか意識が向いていない。
「…………」
王宮内の人事はすでに頭に入れてある。
アリアが以前、どの部署にいてどの寮に所属していたかもすでに確認済みだ。
ライナスの報告によれば、アリアがエレナ嬢付きのメイドになったのは数日前のこと。それ以前にクラヴィス家との関わりも殿下との接点も記録に残っていない。
(……それでいて、ここまであの二人に執着するものか?)
セドリックは思わず小さく息をついた。