ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
6.断りきれない提案
決意と恐怖を胸に抱えながら、アリアは地獄の門――じゃなかった、宰相執務室へと歩みを進める。
アリアは心の中で必死に自分を落ち着かせようと、震える手のひらをエプロンの上で握りしめていた。そして重厚な扉の前まで辿り着く。
この宰相執務室は、いわば彼のテリトリー。
アリアは一度大きく息を吸い込んでから、慎重に扉をノックをした。
「入ってくれ」
中から低くよく通る声が返ってくる。おそるおそる扉を開けると、目に飛び込んできたのは窓際に立つセドリックの姿だった。
第一宰相、セドリック・グレイヴナー。
逆光に縁取られたシルエットは輪郭が鋭く浮かび上がり、この前回廊で会ったときよりも威圧感が増している気がする。
(うわ、もう帰りたい……)
蒼玉色の瞳は何かを見通すようにこちらを見ている。
視線が絡んだ瞬間、アリアの心臓が跳ねた。
(視線が怖い……けど、宝石みたいに綺麗な色だなぁ)
そんなことを思っていると、セドリックはデスクからファイルを取り上げながら静かに言った。
「来てくれて助かる。そこに座って」
指し示されたのは一人掛けの椅子。
アリアは背筋を正し、なるべく無害そうな顔で小さく礼をして席に着く。
セドリックは座らないまま手元のファイルを一瞥すると、淡々とした口調で問いかけてきた。
「君は王宮に仕えて何年だ?」
「えっ……あの、それって……どうして、」
「聞かれた質問に答えてくれ」
語調は柔らかいのに、有無を言わせない圧がすごい。
アリアは心の中で必死に自分を落ち着かせようと、震える手のひらをエプロンの上で握りしめていた。そして重厚な扉の前まで辿り着く。
この宰相執務室は、いわば彼のテリトリー。
アリアは一度大きく息を吸い込んでから、慎重に扉をノックをした。
「入ってくれ」
中から低くよく通る声が返ってくる。おそるおそる扉を開けると、目に飛び込んできたのは窓際に立つセドリックの姿だった。
第一宰相、セドリック・グレイヴナー。
逆光に縁取られたシルエットは輪郭が鋭く浮かび上がり、この前回廊で会ったときよりも威圧感が増している気がする。
(うわ、もう帰りたい……)
蒼玉色の瞳は何かを見通すようにこちらを見ている。
視線が絡んだ瞬間、アリアの心臓が跳ねた。
(視線が怖い……けど、宝石みたいに綺麗な色だなぁ)
そんなことを思っていると、セドリックはデスクからファイルを取り上げながら静かに言った。
「来てくれて助かる。そこに座って」
指し示されたのは一人掛けの椅子。
アリアは背筋を正し、なるべく無害そうな顔で小さく礼をして席に着く。
セドリックは座らないまま手元のファイルを一瞥すると、淡々とした口調で問いかけてきた。
「君は王宮に仕えて何年だ?」
「えっ……あの、それって……どうして、」
「聞かれた質問に答えてくれ」
語調は柔らかいのに、有無を言わせない圧がすごい。