ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
「……十四のときからなので、六年になります」

「配属経歴は?」

「最初の一年は洗濯場で…その後配膳室から倉庫管理を経まして、昨年から王太子殿下私邸へ配属になりました。それでこのたびはエレナ様の部屋付きに……」

 一語一句言い間違えないよう慎重かつ正確に、アリアは努めて平静を装いながら答えた。

 一方のセドリックは、ファイルを軽くめくりながら少しも表情を変えない。いよいよ取り調べ感が増してきた雰囲気に、アリアはごくりと喉を鳴らした。

「ふむ、人事局から取り寄せた内容と相違はないようだな」

「え……っ?」

 ぽつりとこぼされた一言に、アリアの思考が止まる。

(待って、すでに全部調査済みってこと!?っていうか、もし嘘ついてたらどうなってたの…!?)

「それはもちろん、君の想像するようなことになっていただろうな」

「私、何も言ってませんけど!?」

(なに?どういうこと!?心の中読んだ!? この人、怖い!!)

 口元は弧を描いているけれど、目が笑っていない。

「では本題に入ろうか」

(まだ序章だったんですか!?)

 アリアの心の中で、再び悲鳴が上がった。

「あ、あのっ……!ど、どうして私なんかに、こんな……」

「君のことが気になっているから」

「…………は?」

 今、この人はさらりと言った――気になっていると。
 直球にもほどがある言葉に、アリアの思考回路が一瞬真っ白になる。

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