ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
12.別の意味で大ピンチです
(…ど、どうして……?)
アリアの思考が止まりそうになる中、セドリックの腕がすばやく動いた。
無駄のない一連の動作――相手の手首を取り、ひねりながら体勢を崩し、肩口を押さえ込むと同時に、床へと叩きつけるように制圧した。バルコニーに鈍く響いた音とともに、青年がうめき声を上げる。
「ぐっ……なんで、あんたみたいな奴がこんな場所に……」
セドリックは冷ややかな目で見下ろすと、宰相直属の警護隊に合図を出す。
「身柄を確保しろ。サロンの展示品を狙った窃盗容疑だ」
「……くそっ、チャンスだったのに……!」
連行されながらもなお悪あがきを続ける青年を、警護隊の男たちは容赦なく引きずっていった。
静かな風が二人の間を吹き抜けていく。
張りつめていた緊張の糸が切れたように、アリアはその場にへなへなと座り込んだ。
「……どうして、ここに……?」
「あの男を追っていたからだ」
「……えっ、」
「実はブライトン家の財政は破綻寸前だ。今日のサロンも欠席の連絡がきていた。顔を出せば、金を借りている貴族から借金の返済を迫られるからだろうな」
目を丸くするアリアをよそに、セドリックは淡々とした声で返す。
「それが直前になって『息子が名代として参加する』と変更になった。だから何か意図があるのだろうと初めからマークしていた」
つまりセドリックが現れたのは偶然でも奇跡でもなく、的確な予測と準備の結果だということだ。
アリアの思考が止まりそうになる中、セドリックの腕がすばやく動いた。
無駄のない一連の動作――相手の手首を取り、ひねりながら体勢を崩し、肩口を押さえ込むと同時に、床へと叩きつけるように制圧した。バルコニーに鈍く響いた音とともに、青年がうめき声を上げる。
「ぐっ……なんで、あんたみたいな奴がこんな場所に……」
セドリックは冷ややかな目で見下ろすと、宰相直属の警護隊に合図を出す。
「身柄を確保しろ。サロンの展示品を狙った窃盗容疑だ」
「……くそっ、チャンスだったのに……!」
連行されながらもなお悪あがきを続ける青年を、警護隊の男たちは容赦なく引きずっていった。
静かな風が二人の間を吹き抜けていく。
張りつめていた緊張の糸が切れたように、アリアはその場にへなへなと座り込んだ。
「……どうして、ここに……?」
「あの男を追っていたからだ」
「……えっ、」
「実はブライトン家の財政は破綻寸前だ。今日のサロンも欠席の連絡がきていた。顔を出せば、金を借りている貴族から借金の返済を迫られるからだろうな」
目を丸くするアリアをよそに、セドリックは淡々とした声で返す。
「それが直前になって『息子が名代として参加する』と変更になった。だから何か意図があるのだろうと初めからマークしていた」
つまりセドリックが現れたのは偶然でも奇跡でもなく、的確な予測と準備の結果だということだ。