ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
14.変わったのは
「……変な夢を見た」

 目覚めたとき、アリアは真っ先にそう呟いた。

「バルコニーから落とされかけて、助けられて…」

 ぐわん、と脳内で映像がフル再生されてしまう。
 ベッドの上での尋問、至近距離の視線、頬をなぞる指先、そして―――

(息が当たるくらい距離が近くて、頬を撫でられたりして…って、え!?!?)

 柔らかな枕に顔を押しつけながら、昨夜の記憶が一気に押し寄せる。

 いっそ全部夢だったことにしたい。
 でも、はっきりとした肌の感触や視線の熱、息が当たるほど近かった距離。ありありと思い出せるそれは、まぎれもなく現実だった。

(あぁ、だめだ……これは夢じゃない……絶対に……!!)

 ぐるぐると混乱しながら、アリアはベッドに突っ伏した。
 そして次第に顔が赤くなっていく。

(あれって、ほんとになんだったの……!?)

 混乱と羞恥と、ほんのり浮かぶ疑問の中で、アリアの朝は騒がしく始まった。


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