ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
 * * *


「まずは午後のお茶会用のティーセット。例の毒入りティーカップが紛れ込むのは確か配膳室で……」

 五回目ともなれば、()()の手の内もすっかり分かっている。
 アリアは慣れた動きで配膳室へと確認に向かった。

 しかし、そこでふと首を傾げることになった。

「……あれ?ティーセットがまだ用意されていない?」

(おかしい。過去のループではすでに準備されていたはずなのに…)

 慌てて時間を確認するけれど、間違いない。
 毒入りのティーカップに入れ替えられたのもこの時間帯だった。

 ほんの少しのズレかもしれない。
 けれど、ループを繰り返すアリアにとってはそれが妙に気になってしまう。

「あの、ティーセットはまだ届いてませんか?」

 配膳室の奥に見覚えのある女官の姿を見つけて声をかけると、忙しく動き回りながらこちらに顔を向けた。

「ああ、もしかしたらちょっと遅れてるのかも。ほら、急遽新しい宰相様が来ることになったじゃない?その準備で厨房も大忙しらしくて」

「……え?新しい宰相様?」

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