【香る物語】香りの檻
いきなりこっちに向き直った蘭ちゃんの明るい声が響き、ビクリとして現実に引き戻された。
「この後、みんなで食事に行くの。穂乃香ちゃんも一緒にお祝いしましょう! ね、零司!」
隣にいる零司くんが、笑いながらコーヒーの入った紙カップを掲げる。
三人並んでいる姿はどこか懐かしい。それと同時に、目に見えないバリアを感じる。あの三人の中には、誰も入ることはできない。
お祝い気分でなくなった私は、とてもじゃないけど、一緒に行きたいとは思えなかった。
それにモヤモヤする。だってこの第一研究開発部の飲み会や食事会の手配は、秘書である私の仕事なのに。こんな大切なお祝いの食事会の用意を、部外者である蘭ちゃんがやったってこと?
私って、一体なんなんだろう。
なんのために、ここにいるんだろうか?
ここにも、私の居場所はないの?
それとも、こんなふうに感じるのは、私の器が小さいから?
「あっ……私は大丈夫。みんなでゆっくりお祝いしてください」
そう言って無理に笑顔を貼り付ける。このイラつきや醜い嫉妬が表に出る前に、早くここから抜け出さないと。
「この後、みんなで食事に行くの。穂乃香ちゃんも一緒にお祝いしましょう! ね、零司!」
隣にいる零司くんが、笑いながらコーヒーの入った紙カップを掲げる。
三人並んでいる姿はどこか懐かしい。それと同時に、目に見えないバリアを感じる。あの三人の中には、誰も入ることはできない。
お祝い気分でなくなった私は、とてもじゃないけど、一緒に行きたいとは思えなかった。
それにモヤモヤする。だってこの第一研究開発部の飲み会や食事会の手配は、秘書である私の仕事なのに。こんな大切なお祝いの食事会の用意を、部外者である蘭ちゃんがやったってこと?
私って、一体なんなんだろう。
なんのために、ここにいるんだろうか?
ここにも、私の居場所はないの?
それとも、こんなふうに感じるのは、私の器が小さいから?
「あっ……私は大丈夫。みんなでゆっくりお祝いしてください」
そう言って無理に笑顔を貼り付ける。このイラつきや醜い嫉妬が表に出る前に、早くここから抜け出さないと。