「庭の千草」狂詩曲
「そうだが。詩月にも気持ちを落ち着かせる時間が必要なんだろう。感情的に話をしたくないんだろうな」

「よく我慢していられれるわね。わたしなら1日だって我慢できないわ」

「良くできた子だよ。良い子に育ったなと思うさ」

「良い子……そうかしら、不憫だわ。何故、詩月ばかりに色々あるのかしら」

マルグリットは気持ちを抑えきれない。

詩月はこれ以上は立ち聞きすべきてはないと思った。

足音を立てず、そっと部屋に戻り、ベッドに寝転がる。

突然、知ってしまった事実を災難だとは思いたくなかった。

1人、内に秘めるには重い事実なのは重々、身にしみている。

気がどうかなりそうだ。

でも、詩月には今は宗月にもクレアにも訊ねられなかった。

弱っている相手に自分自身の内に秘めた激しい感情をぷつけるのは、ルール違反だと。

自分が訊かれて嫌なことは、弱っている相手には話したくないと。
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