「庭の千草」狂詩曲
詩月は自分自身の卒論準備や構想、考察などをまとめつつ着々と作成を進めた。

ミヒャエルがBALのバイト休みの日や大学図書館、ユリウス宅で書類や書籍を広げて苦心惨憺(くしんさんたん)しながら。

ミヒャエルの卒論は作成当初は「コンクール対策における街頭演奏の有効性と観客の好む傾向」というテーマだった。

が、さすがに難度が高いので、早々に没になった。

ミヒャエルの卒論のタイトルは「ブラームス作風における背景と源流」、提出したのは、審査判定に間に合う日程ギリギリだった。

詩月は4月開始のエリザベートコンクール前に「ブラームス、シューマン夫妻が作品に与えた影響と考察」と云うタイトルで、提出した。

ブラームスコンクールでの、ミヒャエルと貢のピアノ伴奏は、時期的にも丁度良かったし、資料としても重宝した。

ミヒャエルは詩月が卒論を提出した時、「いつの間に仕上げたんだ」と驚いていた。
< 327 / 359 >

この作品をシェア

pagetop