「庭の千草」狂詩曲(ラプソディー)
「お前は見た目と中味、違うよな」

ミヒャエルはそう言うと、声を上げて笑い出した。

「よく戻ってきた」

笑いながら詩月に抱きついて、詩月の背を平手でバンバンと叩いた。

「!? ミヒャエル、そんなに叩いたら詩月が壊れちゃうよ」

「ミヒャエル、離れろ」

ビアンカが慌てて止めに入ったが、周囲の客が先に割って入り、ミヒャエルを引き剥がした。

「詩月、ユリウスたちにはBALに寄ると伝えてきた?」

「子どもではないんだし、逐一伝える必要は」

「ミヒャエル、詩月は検査入院で足の筋力が落ちているんだ」

「ビアンカ、余計なことを」

「余計なことではないよ。マスター、車のキー貸して。いいよね、詩月を送っていっても」

ビアンカは詩月に有無を言わせず、強引に話を進めていく。

マスターはビアンカに、BALの仕入れに使っている車のキーを手渡した。


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