「庭の千草」狂詩曲
「あなたもね、詩月。検査入院中のことは彩月お姉さんから聞いているわ」
詩月は何もかも筒抜けだなと思った。
「今日は理仁さんからの検査報告書をこちらの主治医に渡しにきたんだ」
「足の調子はどうなの?」
詩月は人の心配より自分の心配をしろと言いたい気分だった。
「それより母さん、朝から出かけて暗くなるまで病院だろ。ユリウスとマルグリットが心配している。息抜きも必要だと」
「ユリウスたちには本当に色々、お世話になっているわ」
「あの……リハビリには暫く来るよ。病院、長居すると気が滅入るから帰るよ」
詩月は病院の独特な匂いと、辛気くさい雰囲気が実は苦手だ。
入院している時には、入院している姿を見られたくないし、見舞いに来た時には相手の入院姿を見たくないと思う。
それに気を吸い取られるように感じる。
ユリウス宅に戻ると、ユリウスが「どうだった、宗月は」と訊ねてきた。
詩月は何もかも筒抜けだなと思った。
「今日は理仁さんからの検査報告書をこちらの主治医に渡しにきたんだ」
「足の調子はどうなの?」
詩月は人の心配より自分の心配をしろと言いたい気分だった。
「それより母さん、朝から出かけて暗くなるまで病院だろ。ユリウスとマルグリットが心配している。息抜きも必要だと」
「ユリウスたちには本当に色々、お世話になっているわ」
「あの……リハビリには暫く来るよ。病院、長居すると気が滅入るから帰るよ」
詩月は病院の独特な匂いと、辛気くさい雰囲気が実は苦手だ。
入院している時には、入院している姿を見られたくないし、見舞いに来た時には相手の入院姿を見たくないと思う。
それに気を吸い取られるように感じる。
ユリウス宅に戻ると、ユリウスが「どうだった、宗月は」と訊ねてきた。