嘘つきな騎士と破られた託宣 -龍の託宣6-
「わたしももう、気軽に義姉上と呼んではいけないのですね……」
「ルカ……」
今日のルカはツェツィーリアとお揃いの夜会服を着ている。十二歳になったルカは、小さくても立派な貴族に見えた。
「公の場でなければ、これまで通り接してほしいわ……。それくらいなら許されますわよね?」
「リーゼロッテ様がそうお望みでしたら」
フーゴに微笑まれて、目を合わせたルカと同時に破顔した。
「ルカは今日、ツェツィーリア様のエスコート役なのね?」
「はい! ツェツィー様の隣に立ててわたしもうれしいです!」
「か、勘違いしないで。婚約者だから仕方なくルカにエスコートされてあげるのよ?」
「もちろん分かっています。でも聞いてください、義姉上! 今夜はツェツィー様とファーストダンスを踊るんですよ。ツェツィー様がわたしのものだと、多くの人に知ってもらえるいい機会なんです!」
ルカに天使の笑顔を向けられて、ツェツィーリアの顔が真っ赤に染まる。
「べ、別にわたくしはルカのものではないわっ」
「ですがツェツィー様はわたしの婚約者です」
「それはそうだけど、ルカのものだと知らせるために、ファーストダンスを踊るわけではないわ」
「いいえ、こんなにもお美しいツェツィー様を前に、心を奪われない男などいません。ツェツィー様の横に立つのはこのわたし以外にないと、そう知らしめておかなければ」
相変わらずのぐいぐい加減に、ツェツィーリアはたじたじのようだ。婚約したとはいえ、なかなか会えないことが、ルカはもどかしくて仕方ないのだろう。
「ルカ……気持ちは分かるけれど、あまりツェツィーリア様を困らせては駄目よ」
「わたしは義姉上とずっと一緒にいられる義兄上がうらやましいです。わたしも早くツェツィー様と結婚できればいいのに」
「まだ婚約したというだけだもの。ルカと本当に結婚できるかなんてまだわからないわ」
「わたしは必ずツェツィー様を妻に迎えます。ツェツィー様をしあわせにする権利は、何があろうと誰にも渡しません!」
きりっとした顔で言い切られ、赤い顔のままツェツィーリアは金魚のように口をパクパクとした。
「ツェツィーお嬢様を黙らせるとは、さすがはルカ様」
「うるさいわよっ、グロースクロイツ!」
「ルカ……」
今日のルカはツェツィーリアとお揃いの夜会服を着ている。十二歳になったルカは、小さくても立派な貴族に見えた。
「公の場でなければ、これまで通り接してほしいわ……。それくらいなら許されますわよね?」
「リーゼロッテ様がそうお望みでしたら」
フーゴに微笑まれて、目を合わせたルカと同時に破顔した。
「ルカは今日、ツェツィーリア様のエスコート役なのね?」
「はい! ツェツィー様の隣に立ててわたしもうれしいです!」
「か、勘違いしないで。婚約者だから仕方なくルカにエスコートされてあげるのよ?」
「もちろん分かっています。でも聞いてください、義姉上! 今夜はツェツィー様とファーストダンスを踊るんですよ。ツェツィー様がわたしのものだと、多くの人に知ってもらえるいい機会なんです!」
ルカに天使の笑顔を向けられて、ツェツィーリアの顔が真っ赤に染まる。
「べ、別にわたくしはルカのものではないわっ」
「ですがツェツィー様はわたしの婚約者です」
「それはそうだけど、ルカのものだと知らせるために、ファーストダンスを踊るわけではないわ」
「いいえ、こんなにもお美しいツェツィー様を前に、心を奪われない男などいません。ツェツィー様の横に立つのはこのわたし以外にないと、そう知らしめておかなければ」
相変わらずのぐいぐい加減に、ツェツィーリアはたじたじのようだ。婚約したとはいえ、なかなか会えないことが、ルカはもどかしくて仕方ないのだろう。
「ルカ……気持ちは分かるけれど、あまりツェツィーリア様を困らせては駄目よ」
「わたしは義姉上とずっと一緒にいられる義兄上がうらやましいです。わたしも早くツェツィー様と結婚できればいいのに」
「まだ婚約したというだけだもの。ルカと本当に結婚できるかなんてまだわからないわ」
「わたしは必ずツェツィー様を妻に迎えます。ツェツィー様をしあわせにする権利は、何があろうと誰にも渡しません!」
きりっとした顔で言い切られ、赤い顔のままツェツィーリアは金魚のように口をパクパクとした。
「ツェツィーお嬢様を黙らせるとは、さすがはルカ様」
「うるさいわよっ、グロースクロイツ!」