嘘つきな騎士と破られた託宣 -龍の託宣6-
もしハインリヒがオーランウヴスの人間だったなら、侵略の足掛かりとしてまずは辺境の砦を攻め落とす。それほどまでに危険と言える状況だ。
(本来ならわたしよりも真っ先に辺境伯に知らせるべきだったろうに……)
情報の遅れは命取りとなりかねない。
こうなれば、春を待たずして国内から戦を仕掛けてくる可能性も出てくる。虚を突かれれば、砦陥落を許す事態もあり得ただろう。
雪解け前に、しかも内側から戦を仕掛けられるなど、ハインリヒとて夢にも思わぬことだった。
(騎士団を行かせてあったことが唯一の僥倖だが……)
何の根拠もなく、嫌な胸騒ぎがこみ上げてくる。
それでも今は願うしかなかった。
辺境の砦へ知らせが届くよりも早く、オーランウヴスが動き出さないことを。
(本来ならわたしよりも真っ先に辺境伯に知らせるべきだったろうに……)
情報の遅れは命取りとなりかねない。
こうなれば、春を待たずして国内から戦を仕掛けてくる可能性も出てくる。虚を突かれれば、砦陥落を許す事態もあり得ただろう。
雪解け前に、しかも内側から戦を仕掛けられるなど、ハインリヒとて夢にも思わぬことだった。
(騎士団を行かせてあったことが唯一の僥倖だが……)
何の根拠もなく、嫌な胸騒ぎがこみ上げてくる。
それでも今は願うしかなかった。
辺境の砦へ知らせが届くよりも早く、オーランウヴスが動き出さないことを。