嘘つきな騎士と破られた託宣 -龍の託宣6-
背にした壁を伝い、女からそうっと遠ざかる。決して気を抜かないよう慎重にゆっくりと移動した。
(遠くから誰か来る……?)
慌ただしく近づいてくる足音に嫌な汗がにじみ出た。走り方からしてジークヴァルトではなさそうだ。
「あっ、リーゼロッテ様!」
「ルチア様!?」
息を切らしルチアが駆け寄ってくる。
小鬼がぴょんと飛び跳ねて、助けを求めるようにルチアの腕に飛び込んだ。
「よかった、こんなところにいたのね。もうあなた、いきなり部屋を飛び出すから驚いたじゃない」
「ルチア様、ここは危険なの。早くあちらへ」
事情を説明する時間も惜しく、リーゼロッテはルチアの腕を掴み取った。
普段と違った淑女らしからぬ動きに、ルチアが訝しげな顔になる。
「リーゼロッテ様? 一体何が」
「詳しくあとで。まずは安全な場所へいきましょう」
無理やりに連れて行こうとするも、戸惑ったようにルチアは後ろを振り返った。
「あれは何ですか……?」
立ち止まり、遠くにいる紅の女の背に目を凝らす。
「あそこら辺、真っ赤だわ……」
「あの女は本当に危険なの!」
「あのひと?」
「訳はあとで話すから今すぐここを離れるのよ」
(遠くから誰か来る……?)
慌ただしく近づいてくる足音に嫌な汗がにじみ出た。走り方からしてジークヴァルトではなさそうだ。
「あっ、リーゼロッテ様!」
「ルチア様!?」
息を切らしルチアが駆け寄ってくる。
小鬼がぴょんと飛び跳ねて、助けを求めるようにルチアの腕に飛び込んだ。
「よかった、こんなところにいたのね。もうあなた、いきなり部屋を飛び出すから驚いたじゃない」
「ルチア様、ここは危険なの。早くあちらへ」
事情を説明する時間も惜しく、リーゼロッテはルチアの腕を掴み取った。
普段と違った淑女らしからぬ動きに、ルチアが訝しげな顔になる。
「リーゼロッテ様? 一体何が」
「詳しくあとで。まずは安全な場所へいきましょう」
無理やりに連れて行こうとするも、戸惑ったようにルチアは後ろを振り返った。
「あれは何ですか……?」
立ち止まり、遠くにいる紅の女の背に目を凝らす。
「あそこら辺、真っ赤だわ……」
「あの女は本当に危険なの!」
「あのひと?」
「訳はあとで話すから今すぐここを離れるのよ」