社内では言えないけど ―私と部長の秘匿性高めな恋愛模様―
私も変わりたい
『その男性の言う通り! うさぎさんは可愛いと思いますよ、私も』
『ブログの文章も丁寧で、人柄が表れていると思います。うさぎさんに可愛いって言った人、見る目あるなあ』
昨夜のブログには、そんなコメントが寄せられた。
初めて人から『可愛い』と言われ、浮かれてブログを書いた自分が恥ずかしい。
電車の中だというのに、両手で顔を覆いたくなる。
だけど、読者さんからのコメントはやっぱり嬉しい。
コメント一つ一つに返事をしていたら、あっという間に駅に着いてしまった。
降りそびれそうになって、あたふたしてドアへ急ぐ。
無事ホームに降り立って、ホッとひと息。
肩にバッグを掛け直し、気を引き締めた。
急いで階段に向かおうとすると。
「あれ、偶然。おはよう」
後ろから肩を叩かれ、慌てて振り返った。
「あ……み、光山さん。おはようございます」
声の主を確認して、慌てて頭を下げる。
光山さんは、うんと頷いてくれた。
「宇佐美さん、いつもこの時間なの?」
「は、はい」
「俺は、いつもよりちょっと遅いんだけど……あ、オフィスまで一緒に行っていい?」
「はい。もちろんです」
私の返事を聞くより早く、彼は隣に並んだ。
二人揃って人の波に乗り、改札に向かう。
偶然とは言え、会社の人と一緒に出勤なんて初めてかもしれない。
慣れなくて緊張するけど、光山さんとはオフィスでも隣の席で言葉を交わすこともあるから嫌ではない。
『ブログの文章も丁寧で、人柄が表れていると思います。うさぎさんに可愛いって言った人、見る目あるなあ』
昨夜のブログには、そんなコメントが寄せられた。
初めて人から『可愛い』と言われ、浮かれてブログを書いた自分が恥ずかしい。
電車の中だというのに、両手で顔を覆いたくなる。
だけど、読者さんからのコメントはやっぱり嬉しい。
コメント一つ一つに返事をしていたら、あっという間に駅に着いてしまった。
降りそびれそうになって、あたふたしてドアへ急ぐ。
無事ホームに降り立って、ホッとひと息。
肩にバッグを掛け直し、気を引き締めた。
急いで階段に向かおうとすると。
「あれ、偶然。おはよう」
後ろから肩を叩かれ、慌てて振り返った。
「あ……み、光山さん。おはようございます」
声の主を確認して、慌てて頭を下げる。
光山さんは、うんと頷いてくれた。
「宇佐美さん、いつもこの時間なの?」
「は、はい」
「俺は、いつもよりちょっと遅いんだけど……あ、オフィスまで一緒に行っていい?」
「はい。もちろんです」
私の返事を聞くより早く、彼は隣に並んだ。
二人揃って人の波に乗り、改札に向かう。
偶然とは言え、会社の人と一緒に出勤なんて初めてかもしれない。
慣れなくて緊張するけど、光山さんとはオフィスでも隣の席で言葉を交わすこともあるから嫌ではない。