甘い生活 Casa al mare
Ⅹ
もうすっかり慣れた電気自動車で、清海さんを迎えに、空港までやって来た。
遠くに愛しい人を見つけ、手を振ったら、彼も小さく手をあげてくれたが、やはり元気がない様子⋯⋯。
本当に、どうしたのだろう⋯⋯?
「清海さん、おかえりなさい!」
元気よく迎えてみたが、これまで見たことがないほど、落ち込んだ表情をしている。
「ねぇ⋯⋯何があったの?」
「うん。帰ってから話すよ⋯⋯」
車で移動している間、東京はどうだった?などと話し掛けても、暗い口調でしか答えてくれない。
自宅に着き、夕飯を並べたが、健啖家の清海さんの食欲がないので、流石にこれは、ただごとではないと思ってしまう。
「清海さん。私には何でも話して?」
だって、結婚したいとまで言ってくれた仲なのだから⋯⋯。
「とにかく、まず僕は海香子ちゃんに謝らないといけない。謝っても、許されるかどうかわからないけれど⋯⋯」
遠くに愛しい人を見つけ、手を振ったら、彼も小さく手をあげてくれたが、やはり元気がない様子⋯⋯。
本当に、どうしたのだろう⋯⋯?
「清海さん、おかえりなさい!」
元気よく迎えてみたが、これまで見たことがないほど、落ち込んだ表情をしている。
「ねぇ⋯⋯何があったの?」
「うん。帰ってから話すよ⋯⋯」
車で移動している間、東京はどうだった?などと話し掛けても、暗い口調でしか答えてくれない。
自宅に着き、夕飯を並べたが、健啖家の清海さんの食欲がないので、流石にこれは、ただごとではないと思ってしまう。
「清海さん。私には何でも話して?」
だって、結婚したいとまで言ってくれた仲なのだから⋯⋯。
「とにかく、まず僕は海香子ちゃんに謝らないといけない。謝っても、許されるかどうかわからないけれど⋯⋯」