悪女な私とは婚約破棄してください。なのに、冷徹社長の猛愛からは逃げられない
大学に進学してすぐ、珍しく父に呼び出された。
『将来、鷹井グループで働く気はあるか?』
そんなふうに聞かれ、楓は返答に悩んだ。ビジネスにはシビアな父がそんなふうに言うからには、楓の将来性をそれなりに買ってくれているのだろう。
人間らしい感情が欠落しているこんな自分でも、鷹井家には恩があると思っている。なにかの役に立つのならそうしたいと思った。しかし、鷹井グループではすでにふたりの兄が御曹司として確固たる地位にいる。〝愛人の子〟である自分はどうしたって好機の目にさらされる。他人の感情に無頓着な楓自身は気にしないが、兄たちに迷惑をかけるのは嫌だと思った。そこで、楓は父に起業を提案した。鷹井家に利益をもたらす会社になったら、そのときはグループに入れてほしい、そう話した。
両親の承諾を得て、楓は自分でビジネスを始めた。軌道にのるまではひとりでやるつもりだったが、大学の研究室の後輩だった雄大がおもしろがってあれこれ手伝ってくれた。
『将来、鷹井グループで働く気はあるか?』
そんなふうに聞かれ、楓は返答に悩んだ。ビジネスにはシビアな父がそんなふうに言うからには、楓の将来性をそれなりに買ってくれているのだろう。
人間らしい感情が欠落しているこんな自分でも、鷹井家には恩があると思っている。なにかの役に立つのならそうしたいと思った。しかし、鷹井グループではすでにふたりの兄が御曹司として確固たる地位にいる。〝愛人の子〟である自分はどうしたって好機の目にさらされる。他人の感情に無頓着な楓自身は気にしないが、兄たちに迷惑をかけるのは嫌だと思った。そこで、楓は父に起業を提案した。鷹井家に利益をもたらす会社になったら、そのときはグループに入れてほしい、そう話した。
両親の承諾を得て、楓は自分でビジネスを始めた。軌道にのるまではひとりでやるつもりだったが、大学の研究室の後輩だった雄大がおもしろがってあれこれ手伝ってくれた。