悪女な私とは婚約破棄してください。なのに、冷徹社長の猛愛からは逃げられない
楓の苦手な、甘ったるい眼差しを彼女は送ってこない。媚びるように小首をかしげたりもしない。第一印象は……悪くなかった。とはいえ、恋愛や結婚の相手としては見られない。五つ年下だと聞いてはいたが、こうして実際に対面すると思っていた以上に若い。
(さて、どうしたものか)
楓は弱りきって、小さく肩を落とす。
年齢は、あと数年もして彼女が社会人になれば気にならなくなるかもしれない。五つ程度の年の差の夫婦などいくらでもいる。より大きな問題はもっと本質的なところにあった。
自分は恋愛や結婚にはまったく向いていない。相手の女性を不幸にしそうで怖かった。が、この縁談が鷹井家に利のあるものだとも理解している。散々迷惑と世話をかけた身としてはNOとは言えない。
(いっそ、鷹井の息子と結婚できれば満足ってタイプの女性だと都合がよかったんだが……)
(さて、どうしたものか)
楓は弱りきって、小さく肩を落とす。
年齢は、あと数年もして彼女が社会人になれば気にならなくなるかもしれない。五つ程度の年の差の夫婦などいくらでもいる。より大きな問題はもっと本質的なところにあった。
自分は恋愛や結婚にはまったく向いていない。相手の女性を不幸にしそうで怖かった。が、この縁談が鷹井家に利のあるものだとも理解している。散々迷惑と世話をかけた身としてはNOとは言えない。
(いっそ、鷹井の息子と結婚できれば満足ってタイプの女性だと都合がよかったんだが……)