悪女な私とは婚約破棄してください。なのに、冷徹社長の猛愛からは逃げられない
「……結城さん。ヤバいって単語は色々な意味がありすぎて、ビジネスの場には適さないと思うので、もっと別の語句を使用したほうがいいかと」
「今してるのは、ビジネスの話じゃなくて恋バナじゃないですか~」
蘭はからりと笑って、志桜の肩を軽くはたく。
教育担当で一緒にいる時間が長いのと、物怖じせずにグイグイくる彼女の性格のおかげで、案外と早く打ち解けられていた。
(社会人として、言葉遣いは少しだけ気になるけど、いい子なのよね)
こんな自分と親しくしてくれる彼女には感謝の気持ちでいっぱいだ。
翌日の正午過ぎ。愛奈に誘われ、ふたりで会社近くのカフェに向かっていた。この店はパスタがおいしく、ランチタイムはいつも大盛況だ。
「数量限定のボロネーゼ、まだ残ってるかなぁ?」
「この時間ならまだ大丈夫よ」
そんな会話をしながら店内に入る。愛奈は念願のボロネーゼ、志桜はジェノべーゼのパスタをドリンクセットでオーダーした。料理が提供される前から、愛奈はズイと身を乗り出してお喋りを始める。なにやら興奮している様子だ。
「ねぇねぇ。昨日、志桜のところに来ていたお客さんって誰?」
「え?」
「エントランスで志桜がお見送りしてたのを偶然見かけたの。背が高くて、黒いスーツの!」
「今してるのは、ビジネスの話じゃなくて恋バナじゃないですか~」
蘭はからりと笑って、志桜の肩を軽くはたく。
教育担当で一緒にいる時間が長いのと、物怖じせずにグイグイくる彼女の性格のおかげで、案外と早く打ち解けられていた。
(社会人として、言葉遣いは少しだけ気になるけど、いい子なのよね)
こんな自分と親しくしてくれる彼女には感謝の気持ちでいっぱいだ。
翌日の正午過ぎ。愛奈に誘われ、ふたりで会社近くのカフェに向かっていた。この店はパスタがおいしく、ランチタイムはいつも大盛況だ。
「数量限定のボロネーゼ、まだ残ってるかなぁ?」
「この時間ならまだ大丈夫よ」
そんな会話をしながら店内に入る。愛奈は念願のボロネーゼ、志桜はジェノべーゼのパスタをドリンクセットでオーダーした。料理が提供される前から、愛奈はズイと身を乗り出してお喋りを始める。なにやら興奮している様子だ。
「ねぇねぇ。昨日、志桜のところに来ていたお客さんって誰?」
「え?」
「エントランスで志桜がお見送りしてたのを偶然見かけたの。背が高くて、黒いスーツの!」