白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

43 怒りと悲しみ

「ダ……」
「ダミアン!」

 叫ぶような大きなその声に、私たちは肩をビクリとさせたあと振り返る。
 そこには顔を真っ赤にさせ、激怒したマリアンヌがいた。

「アンヌ!」
「どういうことなの、ダミアン! 最近アタシのところに寄り付かないと思ったら、結局アタシより奥さんを選んだってことなのね!」
「ち、違う。これは違うんだ」

 私から手を離したダミアンはそそくさとマリアンヌに駆け寄った。
 もしかしたらミーアか誰かがマリアンヌを呼んできてくれたのかもしれない。

 だけどこの状況は彼女にとったらどれだけ嫌なものだっただろう。
 自分のことでもないのに、なんだか胸が痛くなる。

「この泥棒猫! ダミアンはアタシのなのよ」

 マリアンヌはわざとらしく私に食ってかかる。
 彼女の体をダミアンが押さえ、制止させていた。

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