白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「あ、あなたこそ誰なんですか? ダミアン様、これはどういうことなのです」
「いや、だから彼女は……」

 私とマリアンヌに板挟みされ、ダミアンは狼狽えながらその瞳を泳がせる。

「アタシのことを愛しているのなら、ここでちゃんと言ってちょうだい」
「愛してる? ダミアン様はこの方を愛しているのですか? 私とは契約婚なのは分かっているつもりです。ですがこのように愛する方が別にいたとは知りませんでした」

 こんな状況でもただアワアワするダミアンに、私が畳みかけた。
 もちろん言うわよね?
 自分にはマリアンヌだけだって。

 少なくとも私も彼女もその言葉を待っているんだから。
 この期に及んで誤魔化すなんてことはさせない。

 外遊びも始めてるっていうし、それも兼ねての警告みたいなもんよ。
 自覚しなさい、この浮気男。

「ぼ、僕は」
「言ってくれないのなら、もうアタシは……」

 マリアンヌの大きな瞳に涙が浮かぶ。
 出来ることなら今すぐこの男を殴って、彼女をさらって逃げたい気分よ。

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