白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

58 悪という存在

「いくら実力を証明したかったからって言ったって、死ぬとこだったのよ?」

 ねずみの皮膚はとても固い。
 しかも動きも俊敏で、先ほどのように動けない状況でもなければ中々攻撃は当たらないのだ。

 だから父は職人に薬玉を作らせて、私たちにも戦わずに逃げることを徹底させている。

 本物の騎士たちならともかく、私といくつも変わらないような子どもが戦って勝てる相手なんかではないのだ。

 それを父親と喧嘩したからって、普通やる?
 男の子の考えって私には全然わからないわ。
 飛躍しすぎでしょう。死んだらどうするつもりだったのかしら。

「森で小さなモンスターを倒したことは何度もあるんだ。だから地下にいるのがねずみだって聞いたから、大丈夫だろうって思ってしまったんだ」
「あー」

 ねずみね。
 普通のサイズを考えたら、まぁ、小さいわよね。

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