白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「いえ、知っていますけど? ですが、それでも離婚してもいいとおっしゃったんじゃないんですか?」
「それは……」
「まったく何て生意気な嫁なの! 平民のくせに。離婚されたら困るのはあなたでしょう」
「……はぁ」

 私のどうでもいい答えに、義母は益々顔を赤くさせテーブルを一人ガンガン叩いていた。
 まだ口を付けられていない食事たちが、そのせいでこぼれても、義母は全く気にする様子もない。

 貧乏人のくせに、こういうことは気にしないのよね。
 もったいない。

「離婚してどうするんだ。あの家には戻れないだろう」

 そう言いながら、ダミアンは自分でもいいことを思いついたものだと言わんばかりに、ニタニタと笑う。
 この人は父がどういう性格なのか、知っているからこその態度なのだろう。

 だけど残念ね、私はあなたのその何十倍も嫌と言うほどあの人の性格を知っているのよ。

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