白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「どういうことなの! ダミアン、説明しなさい」
「契約書というのは基本、どこまでも回りくどく分かりづらく書かれています。契約する人が、わざと理解出来ないように……読むのを途中でやめてしまうように」

 甲とか乙とか。
 たくさんの文字の羅列に加えて、事細かな文言が何枚にも渡って書いてある。

 しかも初めは当たり障りなく簡単に理解できる内容から、だんだん最後に進むにつれて頭を使わなければいけないように。

 しかも父が作成した書類は、さらに質が悪い。
 一度読んだくらいでは理解できないように、わざと回りくどく作られているから。
 全ては父が得をするように。

 でもよく読んだとしても同じ。
 初めに渡した契約書には書かれてなかったことも、サインする際にすり替えて書かれているなんてこともザラだ。

 あの人と契約したら最後。
 いいように搾取され、使い捨てられる。詐欺もしくは、悪魔との契約のようなものだ。

 だけど私はその内容を理解し、尚且つ自分のために使わせてもらったのよね。

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