白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「別にどこにもおかしなとこなど……」
「半分を過ぎたあたりに書いていませんか? もしこの婚姻が無効となる場合、慰謝料として屋敷及びその家門は乙……つまり妻だった者のモノとし全て譲渡すると」

 初めから父の狙いなど分かっていた。
 どうしても父が欲しがったモノは貴族としての身分だから。

 私を通して手に入れたかったけれど、同時にまだ私を手放すのはもったいないと思っていたのだから。
 あの人がこんなことだけで、簡単に便利なコマを手放すはずがないのよね。

 ああ、本当に我が父ながらずる賢くて嫌な人だと思うわ。
 あの人に関わった時点で、あなたたちの負けなんて決まってたのよ。
 残念ながらね。

「な、そんなこと……」
「そんなの許されるわけないじゃないのよ!」

< 264 / 311 >

この作品をシェア

pagetop