白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
 まぁ、財産分与はしないとしたから、結婚する前から持っていたものはそれぞれのモノだけどね。
 もっともそれも、あればの話だ。

 結納金をあてにしてお金を使いまくった挙句、遊び歩いていたんだもの。
 初めにあった少ない手持ちのお金も、もうとっくになくなっているわよね。

「ではダミアン様、どうぞ愛人様とお幸せに。まぁ、お義母様までは無理でしょうけど」
「全部お前のせいよ!」

 半狂乱になった義母が、その髪を振り乱しながら叫んだ。
 そして今にも私に掴みかかりそうな勢いで、睨みつけている。

「そうですか? サインをなさったのは、あなたのご自慢の息子様ですよ。でもほら、お義母様もまだご実家があって良かったですね」
「実家……あそこは妹が継いだのよ。そんなとこに今更戻るだなんて……」

 義母と妹の仲が悪いことなど、調査済みよ。
 こんな性格だもの。
 仲良いわけなんて初めから思ってなかったけどね。

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