白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「頑張って下さいね」

 私がそう言いながら微笑めば、力なくストンと椅子にへたり込んだ。

 義母はすっかり小さく弱くなったように思える。
 そして自分の爪を噛みながら、ブツブツと恨み言を呟いていた。

「私は一旦実家に戻りますので、私が戻る前に荷物をまとめて出て行って下さい。でなければ、雇ってある護衛たちに強制退去させますから」

 二人とももう少し暴れると想定して、ブレイズに頼んで騎士を派遣してもらったけど、それも不要だったようね。
 でもあと一つ、今回のメインが残っているから、そっちはどうかしらね。

「アンリエッタ、離婚だなんて言ったのは……その、冗談だったんだ。考え直さないか! ほら、今までだって上手くいってたじゃないか」
「は?」

 急に何を言い出すかと思ったら、冗談ですって?
 今まで散々な仕打ちを私にしておいて、上手くいっていただなんて、どの口が言うのかしら。

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