白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
 これが恋なのだと思う。
 マリアンヌが何度も私に教えてくれていた気持ちだ。

 まだ彼女の足元にも及ばないかもしれないけど、私の中にもしっかり人を好きになるって感情があったらしい。

「嫌では……ないですよ」
「!? それは」
「まだ今は早いとは思いますが、ブレイズ様となら婚約したいと思っています」

 私の言葉が終わるよりもほんの少し前に、ブレイズは私を抱きしめていた。

 大きな体が私を包み込む。
 彼から香る香水の匂いすらも、心地よく感じた。

「アンリエッタ、君をずっと愛している」
「……私もです」

 そう素直に言葉を返せば、温かな感情が心を満たしてくれた。

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