白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「ずっと不安だった」
「不安ですか?」
「ああ。いつか君が消えてしまうのではないかと」

 ブレイズはほんの少し私を離すと、真っ直ぐに見つめた。
 
 そんなに儚げなイメージなんて、全然なかったと思うのに。
 確かにブレイズの瞳には、不安が宿っているように見える。

 ダミアンのことがあったから、夜逃げするとか思っていたのかしら。

 そう尋ねようとした時、ブレイズの口から出てきた言葉は、想像もしていないものだった。

「繰り返し夢を見ていたんだ。フードを深く被った君が、世界に絶望して橋から身を投げてしまう夢を」
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