白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「焦らないでミーア。今日はまだ時間があるのだから」
「でもブレイス様からのお話なんて、気になるじゃないですか」
「父は少なくとも十年は収監されるそうよ。今のところ、横領と他国に自国の秘密を教えた罪に問われているみたい。でもそれだけじゃなくて、輸出禁止の物もこっそり輸出していたとかで、もう少し長くなるかも」

 あの歳だから、向こう二十年以上そのまま収監されてくれてもいいのだけど。
 中々これぐらいの罪では難しいらしい。
 
 それどころか、父は裏にまで顔が効く存在だ。
 いつどうやって収檻先から抜け出してくるのか。

 それも考えないといけないわね。
 一応、そのために恩は売ってあるけれど。
 あの人たちがどれほど動いてくれるかは未知数なのよね。

「あの、いえ、そっちの話ではなくて……」

 やや申し訳なさそうに私の顔を見上げるミーア。
 てっきり父のことが気になっているのかと思ったのに、違ったのね。

< 288 / 311 >

この作品をシェア

pagetop