白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「貴女が早く結婚してくれないと、その後が詰まっているんだから止めてよね」
「うー。そんなこと言わないでよ、マリアンヌ」

 私の機嫌などまったく気にすることなく、マリアンヌは私にブーケを手渡す。

 あの日からちょうど一年。
 確かに再婚というには、ややまだ早い。
 だけど周りからの後押しもあり、日程はすぐに決められてしまった。

「それ、あたしに投げてくれるんでしょう?」

 前よりも柔らかくなったマリアンヌが、私に微笑みかけながらブーケを指さした。
 
「もう恋なんて懲り懲りだって言っていたのに」

 あの日、マリアンヌは一命を何とか取り留めたものの、傷があまりに深かったせいか、三か月近く療養生活になってしまった。
 
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