白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
 そんな中、彼女に付き添った医師が、どこまでも手厚く看病をしてくれたという。

 ダミアンのことで憔悴しきり、傷ついたマリアンヌはその医師の優しさに癒され、恋に落ちたのだという。

 私も何度か会ったが、今のマリアンヌのように優しく微笑む人だった。
 誰にでも優しく、時に厳しく。
 あんな男と付き合っていたのがもったいなく思えるくらい、今のマリアンヌの恋人は素敵に思えた。

 一度は全てを諦め、私のメイドになると言った彼女を彼は泣きながら引き留めてプロポーズしたのだという。

「そうね。追いかける恋は懲り懲りよ。だからあたしだけを愛してくれる人を見つけたの」
「今度こそ幸せになってよね」
「それはこっちの台詞よ」

 私たちはおでこを突合せ、声を出して笑う。

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