吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)
瞬間、目を見張る彼を真摯に見つめて、深緋は懇願した。
「お願いっ、白翔を連れて行きたくないの、白翔を危険な目に遭わせたくないの!」
「っ、なんで!?」
白翔が眉を吊り上げて、射抜くように深緋を睨んだ。
「危険な目って言うなら、女の深緋こそ危ないじゃん! なんで一緒じゃだめなんだよ!?」
「……っそ、れは」
白翔の手に肩を掴まれ、その勢いに怯んだ。言葉をなくし、ただただ瞳を左右に泳がせる。そのときだった。
「その方たち、この谷へは何用で来た?」
いつからそこに居たのだろうか。鉄柵の向こうに、暗い目をした女性がひとり立っている。状況から考えて、女人の谷の門番だろうか。
年齢的なもので言えば、外見は五十代半ばの中年女性だ。おそらく何日か吸血を断っているのだろう。本来の姿はもっと若いと想像できた。
深緋は両手で地面を押してから、足に力を入れて立ち上がる。
「あの……っ。ある願いを持って参りました」
数歩柵へと近付き、女性を見つめた。
「そうか。二人でか?」
「いいえ。この人は帰るので、谷へは私一人で入ります」
「なっ、俺は帰らないって!」
門番の女性は冷ややかな瞳で深緋を見たあと、白翔をジロジロと舐めるように見つめ、ニヤリと笑った。
「若い男。美味しそうだねぇ」
「お願いっ、白翔を連れて行きたくないの、白翔を危険な目に遭わせたくないの!」
「っ、なんで!?」
白翔が眉を吊り上げて、射抜くように深緋を睨んだ。
「危険な目って言うなら、女の深緋こそ危ないじゃん! なんで一緒じゃだめなんだよ!?」
「……っそ、れは」
白翔の手に肩を掴まれ、その勢いに怯んだ。言葉をなくし、ただただ瞳を左右に泳がせる。そのときだった。
「その方たち、この谷へは何用で来た?」
いつからそこに居たのだろうか。鉄柵の向こうに、暗い目をした女性がひとり立っている。状況から考えて、女人の谷の門番だろうか。
年齢的なもので言えば、外見は五十代半ばの中年女性だ。おそらく何日か吸血を断っているのだろう。本来の姿はもっと若いと想像できた。
深緋は両手で地面を押してから、足に力を入れて立ち上がる。
「あの……っ。ある願いを持って参りました」
数歩柵へと近付き、女性を見つめた。
「そうか。二人でか?」
「いいえ。この人は帰るので、谷へは私一人で入ります」
「なっ、俺は帰らないって!」
門番の女性は冷ややかな瞳で深緋を見たあと、白翔をジロジロと舐めるように見つめ、ニヤリと笑った。
「若い男。美味しそうだねぇ」