吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)
「……ふん。前と同じ歳の頃で会うのが望ましかったが。仕方あるまいな」

 カムイさんは若干高くなった子供の声で、不満そうにぼやいた。

「して。相談とはなんだ?」

 彼女の強い視線にピリリと緊張が走る。深緋は膝の上で手を握り締め、祖母に訪れる死を説明した。

 祖母の上限姿は二十代後半だ。もってあと、一週間の命だろう。なにか助かる方法はないか、過去にそうした例外はなかったかを尋ねた。

 カムイさんは片方の頬を持ち上げ、ハッと短く笑う。

「そうなれば打つ手がないことを承知で来たのか? その状態で生き残った者を、我は知らぬ」

 聞いた途端、全身から力が抜けた。深緋は座ったままで項垂れた。

「そう、ですか……」

 やっぱり。こうなったら助かる方法なんて……。

「なれど」と続け、カムイさんは右手で前髪に触れる。彼女から躊躇を感じ取った。

「生き残る可能性の話をするならば。直接血管に血を入れるという方法も、なくはない」
「……そ、それは輸血をする、ということですか?」
「そうだ。飲めないのなら、別の方法で血を摂取するしかない。ただ、これが成功するかどうかの保証がない。過去に前例が無いからな」
「……そうですか」
「もしそれで試してみると言うのなら、医者の手助けが必要だろう。知り合いに正体を知っている医者はいるのか?」

 カムイさんを真っ直ぐ見つめたまま、首を横に振る。「いません」と答えた。
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