吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)
深緋は神妙に答え、大きく顎を引く。そして先ほど問われた儀式に関する質問に、まだ返事をしていなかったと思い至る。なので再び声を発し、今月の二十九日に受けるつもりだと答えた。
カムイさんは真顔で二度ほど頷いた。
「そうか。では当日、夜が更ける前には谷へ来なければならぬぞ? 零時を回り、三十日になった時点で儀式を始める」
「わかりました」
ということは、金曜日。学校を早退して谷へ来ることになる。夜中に儀式を受けるわけだから、宿泊はどうなるのだろう? ふと浮かんだ疑問をカムイさんに確認すると、別で部屋を用意してくれるとのことだ。正直、ものすごくありがたい。
「あの。人間になる儀式について、気になることが二点有るのですが……」
「なんだ、申してみろ」
「はい……あの。私が人間になることで、なにか弊害は生じますか?」
「……弊害、か」
「例えば、元々の年齢に姿が変わるとか、今の記憶が消えてしまうとか」
勿論、そんなことになるのなら、儀式を辞退するだろう。「いや」と呟き、カムイさんは首を捻った。
「特には無い、というのが我の見解だ。過去、人間に生まれ変わった者も少数いるが……そういう変化は見られなかった。記憶がどう、という話も耳にしたことがない」
カムイさんは真顔で二度ほど頷いた。
「そうか。では当日、夜が更ける前には谷へ来なければならぬぞ? 零時を回り、三十日になった時点で儀式を始める」
「わかりました」
ということは、金曜日。学校を早退して谷へ来ることになる。夜中に儀式を受けるわけだから、宿泊はどうなるのだろう? ふと浮かんだ疑問をカムイさんに確認すると、別で部屋を用意してくれるとのことだ。正直、ものすごくありがたい。
「あの。人間になる儀式について、気になることが二点有るのですが……」
「なんだ、申してみろ」
「はい……あの。私が人間になることで、なにか弊害は生じますか?」
「……弊害、か」
「例えば、元々の年齢に姿が変わるとか、今の記憶が消えてしまうとか」
勿論、そんなことになるのなら、儀式を辞退するだろう。「いや」と呟き、カムイさんは首を捻った。
「特には無い、というのが我の見解だ。過去、人間に生まれ変わった者も少数いるが……そういう変化は見られなかった。記憶がどう、という話も耳にしたことがない」