吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)
 だとしたら、リリーさんはそのお店付近か、英くんがホームレスとして生活していた公園にいるかもしれない。

 深緋は顔を上げ、思い付いたことをそっくりそのまま白翔に伝えた。

「なるほど。そこって遠いの?」
「東海の方だから、近くはないかな。新幹線で行った方がいいと思う」
「……うーん、そうか」

 白翔は眉を寄せて首を捻った。

「深緋、今すぐは行かないよな?」
「うん。白翔がさっき言ったように、明日が告別式だとしたら……思い出を辿るのは明後日以降だと思うから」
「ってことは十九日の火曜日か」
「うん」
「それじゃあ明後日、休み明けだけど。朝イチで電車に乗ろう」
「……って。白翔も一緒?」
「バカ、当たり前だろ」

 彼は若干、ムスッと拗ねたような表情(かお)をしていた。

 白翔が一緒なら心強い。

「ありがとう」と呟き、深緋は口元に笑みを浮かべた。

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