恋愛Sim★comp
壊れる時のこと?
嫌われるかも……は、よく考えるけど。
「へへ……俺、あの本読んだ。泣いた……んだ。柊規も泣いた。俺は、自分のこと。でも、柊規はコトちゃんの悲しみに泣いた。……あれ?何が言いたいのか分からなくなった?とにかく、お互いを知るのに時間は足りない。求めるものが違ったりする。……君から学んだ。コトちゃんが逃げてるのは……」
夏梅生くんの言葉が止まる。
……?
「……え……?」
俺の目から涙が零れた。感覚なく流れ続ける。
彼の戸惑う様子が霞む。
「……ごめ、ちょっと待って。ははっ、嬉しい……比名琴のことが気になるのに。変だな?」
人として、欠けた何かを得た。
俺は、足りない感情を描いてきたことを後悔した。
狭い世界に、誰かの言葉を借りて共感もなく綴った文字……
出会いに感謝した。
落ち着いた俺に、言いにくそうに夏梅生くんは口を開いた。
「……言うタイミング、間違えたな。はぁ……。文一ちゃんは、トラくんと……その……お泊りをしちゃった……わけですよ。こほっ……あぁあ~~、何か俺が恥ずかしいのは何故だ!!」
顔を真っ赤に、座り込んで視線を逸らした。
……お・泊・り……??二人で~~??
【携帯の着信音……火サスのテーマ曲】
携帯の画面を見ることなく、サイドボタンで着拒!
夏梅生……ミコトと友達になり、屋上で別れた。
俺は、考えごとをしたくて屋上に残り町を見下ろした。
【同じ着信音】
そう、当然……“使えない”担当、嶋関。
ちっ!!いつも、邪魔するんだ!
「はい?何……」
「酷いですようぅ~~」
ウザさに、切りたくなった。
「スポンサーの方から、特別の招待で!!新設リゾートホテルの室内利用に、来ないかと!!」
「行かない。」
興味が無かった。
「うわぁ~~ん。待って、切らないで!!比名琴ちゃんの許可はもらったモンね!!」
……はぁ?いつ、比名琴の連絡先を?いや、許可を取った??
「ちっ!!」
思いっきり、あからさまな舌打ちをしてやった。
……コロス、いつか!!
「お泊りだよ♪あ、もちろん部屋は別だけど。ふふ……くふふ。編集長が、比名琴ちゃんのお母さんに連絡してくれたんだ。沖縄だよ!!」
……。
沖縄・お泊り・母親の許可・編集長……何か、仕組まれてるよね?
「編集長に訊くから、切る!……締め切り以外でかけてくるな。」
携帯を耳から離すのに、声が聞こえる。
「酷いぃ~~……」
【プチ!】
はぁ……