この恋を執着愛と呼んでしまえば。
この会社は副業禁止ではないから何か別の仕事をしているのかな、という考えが頭をよぎったが触れられたくないかもしれないので聞き返すことはしなかった。

「護くん、本当に良いの……?」

「もちろん。そこまで家が離れているわけじゃないから、俺も大変じゃないよ。ここの方が進むし。タクシー代わりだと思って気軽に乗って」

護くんの優しい笑顔につい甘えてしまいたくなる。

私は「ありがとう」とお礼を言って、仕事を再開する。

その日から護くんと私は、残業が被った日は二人で残るようになっていった。
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