この恋を執着愛と呼んでしまえば。
本間社長から明かされた内容は衝撃的なものだった。

それでも、口調はあまりに淡々としていて。

本間社長は私に想いを寄せていたこと、護くんの会社の経営不信を使って護くんを脅したこと……を言葉に詰まることなく明かしていく。

自分に想いを寄せていたとこんな風に明かされても嬉しいはずはなかった。

聞き終わる頃には私はあまりの酷い行いに苛立ちを覚えて、本間社長に冷たい言葉を投げかけた。



「護くんを使って……私を脅して無理やり手に入れようとしたってことですよね？　最低じゃないですか！」



「ああ、最低だよ。でも、この計画はもう失敗した。想代にも護にももう興味はない。あとは二人で好きにすれば良い」



そして、最後にこう付け加えるのだ。






「俺はもう関わらないから」






本間社長が悪いことをしたのに、そう話す本間社長は顔を歪めていて。

まるで苦しみの中でもがいているような表情だった。
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